「1本の赤バラ」開発ストーリー大公開!
“枯れない花”で、幸せな気持ちをずっと形に残したい。
プメリアルームが提供する「1本の赤バラ」開発ストーリー
株式会社メリアルームは、2012年に花が好きな女性5人で創業した“枯れない花屋”です。生花ではなく、アートフラワー(造花)を使用したオリジナルギフトを企画・制作・自社サイトでの販売を行っています。アートフラワーの特性である素材の耐久性を活かし、花びらに名前を刺繍したりラインストーンやリボンの装飾を施した「世界にひとつのカスタマイズギフト」は、プロポーズや誕生日、クリスマスなどの特別な日のギフトとして年間約1万人のお客様にご利用頂いています。企業理念である“愛・幸せ・感動が生まれる時を創る”という想いを創業当初から変わらずに持ち続けながら、ワクワクする新商品を企画し進化を続けています。
中でも創業と同時に発売を開始した「1本の赤バラ」は累計4万本の販売数を誇り、お客様の幸せな瞬間に使用される人気No.1商品となりました。しかしながら、私たちが自信をもってご提供出来る赤バラを開発することは容易ではなく、現在の形に至るまで何年もの試行錯誤を繰り返しました。本ストーリーでは、弊社創業メンバーのひとりで、商品企画・デザインの統括責任者である森田香代子の視点で、アートフラワーの魅力と自社オリジナル商品「1本の赤バラ」の誕生秘話をお伝えします。
森田香代子(モリタカヨコ)
創業メンバーの一人で、創業以来、商品企画・デザイン・制作に携わっている。
アートフラワーで彩る、枯れないプロポーズの記念。
私(森田)はメリアルームを始める前の17年間、結婚式を花で彩るブライダルフラワーデザイナーとして、生花を中心に取り扱ってきました。生花やプリザーブドフラワーとは全く異なるアートフラワーとは、生花を布やポリエステルなどで人工的に再現した花(造花)のことで別名アーティフィシャルフラワーとも呼ばれています。生花と見間違えるクオリティ、生花では表現しきれない色、形、耐久性、芸術性に優れている点が特長です。欧米では部屋に飾るインテリアフラワーとして定着しており、また近年クオリティが向上し、パリコレなどファッション界でも取り入れられるなど、第3の花として、日本でも幅広く注目されています。
弊社ではそのアートフラワーを、人生の中でもっとも緊張しワクワクするイベント“プロポーズ”に贈る枯れない花として販売しています。プロポーズの幸せな瞬間、温かい気持ちをずっと形に残したいという想いを持つ多くのカップルに喜ばれており、これまでに8万組以上のカップルにご利用頂いています。
アートフラワーで続く愛、メリアルームの創業物語。
今では恋愛リアリティショー「バチェラージャパン」などのメディアの影響もあり、“1本の赤バラを愛する人にプレゼント”する演出は定着していますが、創業当時は男性が女性にお花を贈るのは恥ずかしいという意見も多く、そこまで浸透していませんでした。また造花に対して「偽物、チープ」などマイナスなイメージを持っている方も少なくはありませんでした。
それでも「彼からのせっかくのプレゼントをずっと残しておきたいけど、生花だとすぐに枯れてしまう」という女性の残念な声を耳にして、永遠に残る“アートフラワー”をたくさんの人に届けよう!という想いからメリアルームは2012年に創業しました。もともと会社が立ち上がった当初は、自社でオリジナルのアートフラワーを制作するとは思ってもみませんでした。アートフラワーを扱っている大手資材会社で既製品のバラを購入し、ラインストーンやファーなどの装飾を施し、花びらに贈る相手の名前を転写して完成させる。その商品をなんの迷いもなく提供していましたし、お客様が贈る相手のことを考えながらひとつひとつ選んでカスタマイズした世界にひとつのバラは、お客様にも認められ、初年度で3千本以上が売れていき、販売数は増える一方でした。
クレームをチャンスに、自社での制作を決意。
ところが創業した翌年、初めての壁にぶつかることになります。当然ですが、販売数が増えればお客様からの「クレーム」も増えます。2013年の時点で年間3千本を超える販売数でしたが、毎月1件ほどのペースで商品に対してのクレームが発生するようになりました。具体的には、葉がチープ、茎がビニールみたい、バラの色が暗いなど、商品の品質そのものに対するクレームでした。お客様の9割が一生に一度のプロポーズでご利用頂く弊社では、もちろん満足して頂いているお客様が大半で、お礼のメールや嬉しいアンケート等も頂いていました。しかしその中で、大切なプロポーズで納得のいかないお花をプレゼントしているお客様がいらっしゃるという現実を知って、何かできることがないかを考えるようになりました。
またクレームが起きた際は、お客様の想像しているプロポーズを叶えることができなかったことを真摯に受け止め、基本的には商品の全額を返金させて頂き、お電話やメールで謝罪をすることを徹底していましたが、このやり方にもやりきれなさを感じていました。
クレームの内容が「バラの品質」なので、既製品を使用していた自分たちでは改善に限度があり、お客様のクレームに対して窓口のコンシェルジュが謝罪している姿を見ているのも、何も出来ない自分に悔しんだり・・・。根本を改善しないと、この問題は解決しないということに気が付きました。これが自社バラを制作することを決意したきっかけです。
オリジナルの赤バラ制作への道、挑戦と困難の先に。
いざ決意をしたものの、自社製品を作るには実際にどうしたら良いのか、今まで生花の扱いしかしていなかった私にはわからず途方に暮れていました。社内で何度もミーティングを重ねましたが、なかなか良いアイデアは浮かびませんでした。
初めての壁にぶつかったとき、たまたま参加したギフトショーで出会った方がいました。話してみると会社の創業年も一緒で、明るい人柄にも親近感とご縁を感じ、海外に自社工場を持っているという事でした。そこから話が進んでいき、オリジナルのバラを制作するという夢のような話は、どんどん現実になっていきました。オリジナルの赤バラ制作について、こちらが叶えたいことを全て伝え、何度もサンプルを制作していただき、初回に2千本を制作しました。
しかし数か月後、ようやく完成した商品を見て愕然としました。何度もサンプルを作り、その都度すべて確認をしていましたが、実際に届いたバラはサンプルとは全く異なり、商品としては使用できないと判断しました。
そのことを担当の方にその内容を伝える私の声も震え、それを聞いている担当の方の手も震えていたことを今でも鮮明に覚えています。結果、バラは一から作り直しとなり、制作して頂いたバラ2千本は全て損失となりました。造花の流通や実際どんな工程で制作されるのかも知らず、創業2年目で初めて作った「オリジナルのバラ」はお客様の手元に届くことなく終わってしまい、オリジナルで制作することの難しさを痛感しました。
その後、問題の赤バラは何度も施策を重ねて、2015年ついにメリアルームでしか購入できないオリジナルのバラを販売することに繋げることができました。その担当の方とは今でもお付き合いがあり、その方の持つユニークなアイデアや発言、実行力にいつも良い刺激を頂いています。
海外視察で見つけた品質向上のヒントとモデルチェンジ
モデルチェンジをきっかけに「もっと良いものを作りたい!」という想いが以前よりもさらに高まっていた私は、実際に制作している工場を見てみたいと思い、その旨を担当の方に伝えました。そんな私の想いを汲み取って下さり、翌年2016年ついに海外視察が実現しました。
実際に工場に訪問し、工場長やスタッフの方々へ直接やりたいことを伝えることができたとても良い機会でした。ここで、更にモデルチェンジを繰り返していきます。
これを機に、もっともっとこだわりのあるバラを作りたくて、2017年にもう一度海外に行きました。私は日本語以外が話せないのですが、バラの布選び、色選び、葉や茎の素材、全体のバランスなどを細かく絵にしながら手ぶり身振りで伝え、最終的には現在使用しているモデルの原型を作ることができました。
オンライン販売ゆえの徹底した品質管理。顧客満足を守る取り組み
メリアルームは実店舗がなく、販売はWebサイトとなるので、お客様が見ているWebサイトの画像と商品に差異があると不信感やクレームにつながります。これは生花との大きな違いで、生花なら「ひとつひとつ違うのが当たり前」なのに対し、造花の場合「全て同じ大きさ、形、色、クオリティ」が求められます。特に弊社の場合は、プロポーズに贈る方が大半のため「実物より写真の方が良かった」「イメージと違っていた」とお客様をがっかりさせないために、制作ルールや検品管理を徹底して行っています。
基本的に同じ材料、同じ工程で制作された赤バラが納品されますが、多少の個体差が発生します。海外から送られてきますので、配送時の揺れや衝撃によって花部分のゆがみや、葉が折れてしまっているものも混ざったりしています。それをゼロにするのが理想ではありますが、現実的に不可能なので社内で色々な対策をしています。
・検品の徹底
検品は必ず制作者以外のスタッフが行っています。検品は数人で行いますが、チェック部分と修正の仕方を全て同じルールで統一し徹底しています。多くはありませんが、検品の時点でひどいものは出荷を行いません。お花部分のチェックだけでなく、葉もしっかりと検品を行います。葉の部分の折れなどは、そのまま使用せず葉を交換します。花はもちろん、葉も茎も花瓶も全て大切なギフトの一部という意識を常に持って検品を行っています。
・お客様からのご注文商品の制作
制作する際は、必ず商品の見本を同じテーブルに置き、制作するようにしています。その見本をもとに、自身で制作したものにブレがないかのチェックなども行います。バラの大きさが少しでも違えば整え、装飾するアイテム(ストーン、蝶々)を付ける場所や接着方法、乾かす時間など全てに決まりがあります。赤バラは人の手でハンドメイドで作っていますので、制作者によって個性や癖が出ない取り組みをしています。
これらは弊社がインターネットでアートフラワーを販売するからこその管理内容ですが、何よりも大切にしているのは、この10年間で頂いたお客様の声です。
クレームやご意見は真摯に受け止めきちんと実践に繋げる、評価されている部分は追求をやめないこと、それを念頭におき、同じクオリティを保ちながらお客様に喜んで頂ける商品を提供しています。
◆コンシェルジュの目線から
実店舗がない弊社では、実際に手に取って見てみたいという遠方のお客様にも、アートフラワーの質感や安心感をお伝えできるよう、電話相談・メール相談のサービスに力を入れています。「顔が見えないサービスで、笑顔が見えるおもてなしを」をモットーに、お電話やメールでお相手様に寄り添い「お客様がどういう意図を持っているのか」を想像しながら、お話を丁寧に伺い、商品の特徴をお話ししたり、プロポーズ演出のご提案をしています。
また、実際に商品を見たい!という声から、東京・南青山にある本社アトリエで商品をご案内するサービスや、遠方の人へサンプル商品を貸し出しするサービスなども誕生しました。
今はチャットツールなども増え、お電話やメールでのお問い合わせは少なくなりましたが、目を見て話せないからこそ、丁寧に誠実にひとつひとつの質問にお答えし、不安要素を取り除けるよう、日々対応しています。
赤バラに込める刺繍メッセージ、メリアルームの飽くなき追求。
事業拡大に伴い、2016年に代官山から表参道へ移転したとき、「1本の赤バラ」に大きな変化がありました。私が前々からやりたかったことは「赤バラの花びらに刺繍を入れてメッセージを伝える」ことでした。今まではバラの花びらに転写シールで名前を入れていましたが、インクの関係上、白文字の印刷が出来なかったため、赤バラの中に名前入りの白い花びらを入れ込んでいました。そうすると、白い花びらが目立ってしまいます。
赤バラの花びらに刺繍でメッセージや名前を入れることができたら、赤い花びらだけのバラに、よりさりげなく気持ちを伝えることができるのです。また、弊社のオリジナル赤バラに刺繍で刻んだメッセージの組み合わせは、これまでにないデザインとなり、より多くの方に喜んで頂けると思いました。
刺繍について何度も学びを重ね、今まで見たことも触ったこともない業務用の大きな刺繍機を購入したときは、夢が叶う!そしてこれから新たな商品の企画が出来る!とワクワクした気持ちでいっぱいでした。
名前入り刺繍の赤バラはメリアルームでしか購入できないオリジナル商品となっていますが、この「メリアルームでしか購入できないワクワクする商品を作りたい、高品質の商品をお届けしたい」という気持ちは常に持ち続けています。
創業当初は5人だったメリアルームの仲間も今では16名に増えました。「お客様の笑顔のため」と丁寧にものづくりをするメリアルームのスタッフたちだからこそ、今の商品をお届けできています。これからも社内のスタッフの強みと個性を活かしながらギフトを作り上げていきたいと思っています。
元々、生花のお仕事しかしてこなかった私にとって、アートフラワーを仕事にすることは学びの日々で、色々な経験とパートナー企業の方々との出会い、メリアルームのスタッフの支えがあり、ここまで商品を広げることができました。
レーザー機や刺繍機を導入していますが、まだ気が付いていない、他社ではやっていないギフトのカタチがあるかもしれません。たくさん失敗もして、そのたびに周りの方に助けられて、お客様の言葉に励まされて、それでもまだまだアートフラワーでしかできない事をもっともっと追求していきたいです。
本ストーリーでご紹介している「1本の赤バラ」制作秘話を通じて、弊社のものづくりに対する想いやアートフラワーの魅力をもっとたくさんの方にお伝え出来たら嬉しく思います。
◇会社概要◇
□会社名:株式会社メリアルーム http://meria-room.com/
□所在地:〒107-0062 東京都港区南青山7-10-3 南青山STビル7階
□事業内容:アートフラワー(高品質な造花)ギフトの企画、制作、自社通販サイトによる販売
法人向けオリジナルギフト・ノベルティの企画、制作
□アートフラワーサイト: https://flower.meria-room.com/
□Instagram:https://www.instagram.com/meriaroomflower/
◇本件に関するお問い合わせ先◇
株式会社メリアルーム 広報担当:原
TEL:03-6821-2387 / FAX: 03-6861-9870 / MAIL:info@meria-room.com
営業時間:平日10:00-12:30/13:30-17:30 (土日祝は定休)